KPTとは？意味・使い方・注意点をやさしく解説

KPTは、チームや個人の作業の振り返りに用いられるフレームワークです。「Keep（継続すること）」、「Problem（問題点）」、「Try（試してみること）」の3つの要素から成り立っています。プロジェクトや作業の効果的な振り返りを行うための手段として、多くの企業や組織で取り入れられています。

このフレームワークは、業務やプロジェクトの終了後、定期的に行う振り返りミーティングやレビューの場で使用され、関係者間の共通理解を深め、次回の活動に向けた改善点を探る際に役立ちます。

KPTは、主にソフトウェア開発やプロジェクト管理の現場で生まれたフレームワークで、そのシンプルさと効果の高さから、他の業界にも広まっていきました。元々の発案者や具体的な起源については明確な記録が残っていないものの、アジャイル開発の普及に伴って注目を浴びた手法です。

このフレームワークは、特に日本で親しまれ、多くの企業が実践しています。KPTのシンプルな構造が、自発的で持続可能な改善文化を醸成するうえで非常に効果的であるため、様々な場面で活用されています。

• 定期的なプロジェクトレビューで、参加メンバーがKPTシートを記入する。
• 毎週のチームミーティングで、メンバーが個々のKPTを発表し共有する。
• 月次の個人評価で、取り組みの効果を振り返り、次の月の目標を立てるために使用する。
• KPTを使って、顧客からのフィードバックを整理し、次の企画に役立てる。

KPTを実施する際に、問題の指摘に終始してしまうと、建設的な振り返りになりません。問題点を出しつつも、その解決策や改善策に重点を置くことが大切です。

また、「Try」に関しては無理に新しいことを取り入れるのではなく、現状のやり方を少しずつ変えてみる取り組みも重要です。過度な改革は、かえって効率を下げてしまうこともあるので注意しましょう。

KPTは、業務やプロジェクトの振り返りを行うためのシンプルで効果的なフレームワークです。継続すべきこと、問題点、挑戦することの3つの観点から振り返ることで、効果的な改善策を導き出せます。

実施に当たっては、チーム全体での共有や、個々の取り組みにも適用でき、持続可能な学習プロセスを形成することができます。適切なフィードバックを得ることは、生産性とチーム力の向上につながるため、ぜひ日常業務で活用してみてください。